クマの出没が過去最多となり、食害が相次いでいます。青森県の津軽地区の6つのJAが弘前市で会合を開き、「安心して作業できる体制」の構築について意見を交わしました。

県内でのクマの出没情報は、8月末までに過去最多の1332件寄せられ、このうち食害は前年の3倍に迫る79件確認されています。

こうしたなか、2日に弘前市で津軽地区の6つのJAの代表者が集まる「クマ被害対策連絡会議」が開催されました。

今年度JAは野生鳥獣の被害に対して、それぞれのJA毎に100万円の補助を行っていて、会議では被害に対してそれぞれが行っている対策などを報告しました。

このなかで「箱わな」が不足している現状や、電気柵の設置、それに食肉に加工するための屠畜場(とちくじょう)の整備を求める意見が上がりました。

また、若手の職員などが「わな猟免許」を取得するための補助を促進したいと共有しました。

JAつがる弘前 天内正博 組合長
「当管内でも2件の人的被害がありました。これが死亡事故となると産業全体が縮小すると心配している。収穫まで、なんとか我々が安心して作業できるような体制を、これからつくっていかなければならない」

JAつがる弘前では今後、県にも補助を要請するとしています。