「青森県立中央病院」と「青森市民病院」の統合新病院の基本計画が、地域住民の要望を踏まえて軌道修正されました。これまでの計画案からは敷地の利用方法を変更し、県営スケート場に隣接する公園を活用することなどを視野に検討するとしています。
統合新病院の整備調整会議は、28日に宮下宗一郎知事と青森市の西秀記市長が出席して開かれ、病院の基本計画が決定しました。
その中で、統合新病院を県営スケート場一帯に建設するさいの敷地の利用方法は、当初の計画案から変更しました。
これまで浜田中央公園は通路のみ整備する予定としていましたが、病院関連施設について、「公園の活用も視野に検討」すると修正しました。
今回の変更内容は、地域住民の懇談会などで要望として上がっていたもので、県と市が軌道修正した形になります。
青森県 宮下宗一郎 知事
「生活環境が変わる懸念は払しょくしていかないといけない。論点として、渋滞・日陰・騒音。騒音のなかでもドクターヘリ・救急車が地域の人の懸念としてあるので、いま以上に改善できるように詳細設計のなかで手配していく」
県と市は、今回見直した敷地の利用計画を含めて基本計画を来年度の早い時期に地域住民に説明する予定です。
住民からは様々な声が上がりました。
地域住民
「公園は日常生活に直結する。病院より公園があったほうがいいです」
「住民の方と、まめに話してもらって全員は無理でしょうけれども、できる限り多くの人が納得できる形にできれば」
ほかにも、今回の修正では同じく地域住民から懸念の声が上がっていた「渋滞緩和策」について、これまでは1か所のみとしていた一般車両などの出入り口を新たに「複数出入り口の検討」をするとしました。
県と市は今後、統合新病院の詳細な設計をしたうえで、2032年10月開院を目指しています。