2024年も人的被害が出るなど相次いだ「クマの対策」についてです。クマのエサとなるブナが、24年ぶりに豊作だったことを受けて青森県は2025年春に「ツキノワグマ出没注意報」を発表することを決めました。

県自然保護課 吉田巧 課長
「秋のブナのなり具合は豊作という発表がございます。この冬は出産数が増えて、来年春には頭数が多くなることが予想されることから、県では冬眠明けのタイミングで出没注意報を発表することとしています」

これは県と環境省が共同で開いた研修会で、県の担当者が明らかにしました。

県によりますと、過去最多だった2023年と比べると少なくなっているものの2024年のクマの出没件数は646件あり、死者1人を含む4人の人的被害がありました。

今回の研修会は、初めて全ての市町村を対象に開かれたもので、25日は21の市町村の職員や警察など約40人が参加しました。

はじめに県内の生息状況などについての情報共有が行われ、このなかで2024年秋のブナが24年ぶりに豊作となり、2025年のクマの個体数が増加する傾向にあると注意がありました。

また、講義のあとには参加者がグループに分かれ、クマが出没した際のマニュアルを作成し、意見を出し合いました。

参加した人は
「各施設等を把握している課に連絡をすることで、(鳥獣対策課が)ハブとなって色々な課に連絡がとれる」

被害があれば人命を脅かしかねないクマの出没。

2025年春の注意報発表とともに、出没を想定した訓練を26日も実施し、対策を重ねていく予定です。