■気象予報士・森田さんに聞く「線状降水帯発生情報」の条件
愛知県・豊川市では、前を走る軽自動車のナンバープレートやテールランプが隠れてしまうほど道路が冠水しました。

19日午後2時半ごろの静岡県・駿河区。叩きつけるように雨が降り、側溝からは水があふれました。

伊豆中央道の伊豆長岡インター付近では道路の一部が冠水。大型車とすれ違うと、水しぶきで前が見えなくなりました。2021年、土石流災害があった熱海市でも雨脚が強まりました。
千葉県・館山市でも、大雨の影響で道路が川のようになり、車線が全く見えません。

雨雲レーダーを見ると、19日の昼過ぎから午後3時頃にかけて、静岡付近から千葉周辺に強い雨をもたらす雨雲が線状にかかっていましたが、「線状降水帯発生情報」は出されていません。

気象予報士 森田正光さん
「見かけは『線状降水帯』に見えたんですけれども、実は『線状降水帯』というのは、例えば3時間で150ミリ以上降った地点があるとか、いくつかの定義がある。その定義にはまっていなかったので、今回発表は見送られたということなんです。ところが、積乱雲の塊がポンポンとあったわけで、実際、静岡付近では▼80ミリぐらいの雨が降っている。そういう意味では警戒は怠ってはいけないという、そういう状況だったと思います」
20日の午後6時までに予想される雨量は、多いところで以下のようになっています。
▼九州南部 180ミリ
▼九州北部 120ミリ
▼北陸・関東甲信・東北 80ミリ
▼東海 70ミリ
■九州南部引き続き大雨警戒 8・9月全国的に高温傾向
東北地方も雨量が増えているところがあり、警戒が必要です。
気象予報士 森田正光さん
「次々と湿った空気が入り込む形になってますので、九州の方は20日いっぱい、降ったり止んだり。これまでにも▼200ミリ以上降っていますから、ちょっとした雨でも災害に結びつく危険性がある」

一方、20日、関東から中国・四国にかけては天気が回復し、最高気温が埼玉県・熊谷市では▼36度、東京では▼35度の猛暑日になる予報です。
気象庁は19日、8月からの3か月予報を発表。前半は太平洋高気圧が日本付近に張り出しやすくなるため、8月と9月の気温は全国的に平年と比べ高温傾向で、特に東日本と西日本で気温が高くなる見通しです。