かつての広告マンが挑むのは、まったく経験がなかった猟師の仕事です。
アスリートも絶賛するシカ肉で、地域を盛り上げようと奮闘しています。


クラフトビールを豊富に揃える上田市のビアバーで、1月29日から期間限定メニューの提供が始まりました。


訪れた人がこぞって注文していたのはシカしゃぶです。

客:
「軟らかい」「すごいさっぱり」

菅平で獲れたシカのロースやモモ肉を、昆布だしで湯がき、ポン酢で食べるというもの。

腕をふるうのは石畠吉一(いしはたよしかず)さん。

普段は、シカ肉をラガーマンに提供する活動を行っています。

石畠吉一さん:
「きっかけは菅平のスポーツ合宿がちょっとでも盛り上がればいいなっていうお節介です」

もともとは外資系の広告マンだったという石畠さんが、なぜジビエの世界に足を踏み入れたのか。

自ら行うという狩猟に同行し、シカ肉を通した挑戦に迫りました。


11月に猟期が始まってからは、毎朝、罠を仕掛けた3つの山を見回っています。

石畠吉一さん:
「シカがこうきて、これをまたぐように木が置いてあって、で押すと・・・(罠が作動) ほとんどユーチューブで勉強したんですけどね」

東京で外資系の広告マンとして働いていた時には、腰痛が悩みの種だったと言いますが。

石畠吉一さん:
「本当にこの仕事始めてから元気になりました。体が軽いです。山を歩くって根源的にいいことなんだと思います」

10年前に社会の課題を解決するための会社を立ち上げたあと、子育ての環境を考え、7年前に上田市に移住。

会社の事業の一環として2022年から始めたのがシカ肉事業です。