ヤクルト村上宗隆(むらかみ・むねたか)が2日、キャンプ地の沖縄・浦添市で24歳の誕生日を迎えた。

贈られたイラストとケーキに笑顔を見せた

この日は主力組だけで行うランチ特打で10本の柵越えをみせスタンドのファンを沸かせた。ティーバッティングでは重りのついた特殊なバットでスイング軌道を確認したり、打席に立つ際には姿勢を意識する等、様々な角度から自らの進化を求める。

重りのついた特殊なバットでティーバッティング

プロ入りから7年。年男の24歳は「あっという間というかすごく濃い時間を過ごさせてもらってますけど、もっともっと僕の野球人生は長くなっていくと思いますし、こうやってキャンプ中に誕生日を迎えるというのは当たり前のことになるので、そこでもう一つ目標を立てて気持ちを新たにまた頑張りたい」と2度目の3冠王へ新たなスタートをきる決意を語った。

2度目の3冠王へ“肉体改造”と打撃フォーム改造

さらなる進化を目指し、今シーズンは肉体改造を意識する。栄養士管理による食生活を取り入れ、“大好きな揚げ物”をセーブしたメニューとも向き合ってきた。
打撃においては「全てにおいてどんな球がきても打てるように、しっかり結果を残せる、全体的なバランスもそうですし、どうやってスイングしたら一番いいのかを意識しながらやっています」と打席での姿勢・フォームを見直す。打席で背筋を伸ばす事を意識する事によって「しっかり立った方が地面からの力も伝わりやすいですし、バットスイングも平行にまわりやすい。」とその狙いを明かした。構えた時の「猫背」を避ける事でボールが見やすく、さらに体のブレも少なくなる。

シン・村神様へ…打撃フォーム改造に取り組む

また、特殊で重たいバットを使用する事で「手元に重りがあるのでバットを内から出す意識でやっています」と打撃への意識を研ぎ澄ます。シーズンへ向け「まずは怪我せず、しっかり完走できるように。そして試合でもいい結果を残せられるような準備をしていきたいなと思います」とキャンプでの目標を語った。チームをけん引し、2度目の3冠王へ照準を定める。

令和2度目の三冠王へ照準

■村上宗隆(むらかみ むねたか)188センチ 右投げ左打ち
2000年 2月2日生まれ 熊本県出身 2017年九州学院からドラフト1位でヤクルトに入団。
2年目の19年は全143試合に出場し36本塁打をマークし新人王に。20年は打率.307、28本塁打、86打点で1塁手でベストナインに輝く。21年は東京五輪で侍ジャパンに招集され金メダル獲得、シーズンでは全試合に4番で出場、39本塁打で初の本塁打王、チームの6年ぶり8度目のリーグ優勝、20年ぶり6度目の日本一に貢献し、2年連続ベストナイン(3塁手としては初)、セ・リーグ最年少でMVPに輝いた。22年もリーグ連覇に貢献し、本塁打56、打点134、打率.318の打撃3部門でリーグ首位と、2004年の松中信彦(ダイエー)氏以来18年ぶりの偉業、プロ野球史上8人目となる三冠王を達成。ヤクルト初の快挙であり、22歳での達成は1982年の落合博満(ロッテ)の28歳を抜き、史上最年少記録。さらにプロ野球新記録となる5打席連続本塁打の記録を打ち立てる等、2年連続でセ・リーグMVPに輝いた。23年3月WBCでは主力メンバーとして侍ジャパン14年ぶりの優勝に貢献。決勝トーナメントでの活躍は列島を大いに震撼させた。凱旋後の23年シーズンは140試合出場で本塁打31、打点84、打率.256にとどまり、今シーズンは2度目の3冠王へ向け進化を目指す。