■サッカー AFCアジアカップ2023 準々決勝 オーストラリア代表 1ー2 韓国代表(日本時間3日、カタール)
準々決勝の第2試合が行われ、韓国代表(FIFAランク23位)がオーストラリア代表(同25位)に延長の死闘の末、2ー1で勝利し2大会ぶりのベスト4入りを果たした。
2戦続けて1-1の延長戦に突入し、延長前半14分に主将のソン・フンミン(31)が直接フリーキックで決勝ゴールを決めた。前半はオーストラリアに先制されると、後半もゴールを奪えずアディショナルタイムへ。敗戦ムードが漂う中、終了間際にPKを獲得。ファン・ヒチャン(28)が冷静に決めて同点に持ち込み、延長戦で逆転勝ちを収めた。
オーストラリアはグループB組を首位(2勝1分)で勝ち上がり、決勝トーナメント1回戦でインドネシアに4-0で勝利。韓国はグループE組を2位(1勝2分)で勝ち上がり、同1回戦はサウジアラビアと延長戦にもつれ込んだ末、PK戦で8強入りをつかんでいた。
この日は序盤から拮抗した展開が続く。韓国はソン・フンミン、パリ・サンジェルマンFC所属のイ・ガンイン(22)ら主力を軸にチャンスを作るもオーストラリアの厚い守備を崩せず。
一方、オーストラリアは前半17分、ドイツ2部・FCザンクトパウリでプレーするコナー・メトカトーフ(24)がミドルシュートを放つも枠外。19分はゴール前でキーパーが弾いた球を、フリーのメトカトーフがシュートもミートせず。
韓国は前半31分、序盤から積極的に前線に攻めるソル・ヨンウ(25)が浮き球のパスをゴール前に折り返すと、ファン・ヒチャン(28)が右足で合わせネットを揺らした。だがVARチェックでオフサイド判定となりノーゴール。
その後、オーストラリアが攻勢を強める中、前半42分、メトカトーフが右サイドから浮いたクロスを上げると、ファーサイドにいたFWクレイグ・グッドウィン(32)のダイレクトシュートがゴールに突き刺さり、均衡を破る先制点を挙げた。前半はオーストラリアが1点リードで折り返す。
後半、果敢に攻める韓国は3分、左からのクロスにイ・ガンインがこの日最初のシュートを放つもキーパー正面。後半8分にはオーストラリアの連続シュートをキーパーのチョ・ヒョヌ(32)がファインセーブで追加点を許さず。敵陣でプレーを続ける韓国だが、オーストラリアの固い守備に幾度となくチャンスを摘まれる。後半24分にはドイツ・マインツ05に所属のイ・ジェソン(31)がピッチへ。
終盤もペナルティーエリア内で再三の攻撃を仕掛けるが、数で上回るオーストラリアのディフェンスに阻まれ、ネットを揺らせず。後半アディショナルタイムは7分。ソン・フンミンが個人技で切り込むと、ペナルティーエリアで相手のファウルによりPKのビッグチャンス。ここでファン・ヒチャンがゴール左に落ち着いて決め、土壇場で1-1の同点に追いついた。
勝負は延長戦へ。変わらず韓国が攻める展開が続き、イ・ジェソンの強烈シュートは惜しくもゴール右。延長前半13分は、ペナルティーエリア左手前でフリーキックを獲得。絶好の位置からのセットプレーにソン・フンミンが右足で直接決め、ついに2-1と逆転した。
延長後半も攻撃の手を緩めず。終了間際にはイ・ガンインの痛烈シュートで3点目を狙ったが、キーパーに阻まれる。だがそのまま1点リードを守り切り、優勝候補同士の対戦は韓国が逆転勝利を飾った。
この日、準々決勝第1試合でヨルダンがタジキスタンに1-0で勝利。これで準決勝の1つ目のカードは韓国対ヨルダンに決まった。日本代表は3日(20:30)の準々決勝でイラン代表と対戦する。