皆さんは給食でクジラを食べたことはありますか?
栄養価の高いクジラ。
実は食べることが海の生態系を守ることにも繋がると期待されているのです。
麻婆豆腐にキーマカレー、そしてメンチカツ。
一見、何の変哲もないメニューですが、使われているのは…クジラのひき肉です。

「クジラって赤身肉なんですけどすごく赤みが強いんですよ」

新潟県の下越地方を中心とした小中学校や給食センターに食材を卸す新潟市東区の「給材」は、1月からこのクジラのひき肉を使った給食を提供しています。

その背景にはクジラの個体数が増えたことによる影響があるといいます。
【給材 宮崎伸洋 代表取締役】
「イカとかサンマとかの魚を、クジラは人間が食べる漁獲量の3倍から6倍食べるなんて情報も耳にしていたので、クジラを消費することによって海の環境が改善できるんじゃないかと」

使うのはすじの処理が必要な単価の低い部位ですが、ひき肉にすることで、余すことなくさまざまなメニューに使えるそうです。
高たんぱく・低カロリーのクジラには、給食ならではのメリットも!
【給材 宮崎伸洋 代表取締役】
「アレルギー物質28品目もゼロなんですよ。『みんなが食べられる』って学校給食だとすごく大きなテーマ」

【記者リポート】
「食感はすごく柔らかくて臭みもないですし、子どもでも食べやすいと思います。くおいしいです」

気になるその味は…、ショウガやスパイスを工夫することで、クジラ特有のクセも消えておいしくなるのだそうです。

【給材 宮崎伸洋 代表取締役】
「もともと日本で食べられていた食材を見直すことによって、いろいろなものを食べられる時代になってきている。その中の一つとしてクジラ肉が定着していってくれれば」
