SNSを通じて知りあった男から「金」への投資話を持ちかけられ、鳥取県に住む1人暮らしの50代の女性が、合わせて200万円以上を騙し取られていたことがわかりました。鳥取県警は、2023年の後半から、同様の手口で金を騙し取られる事案が増えているとして、特殊詐欺に注意を呼び掛けています。
鳥取県警によりますと、2023年11月2日、鳥取県西部地区に住む1人暮らしの50代の女性が、インスタグラムを閲覧中に「優良株教えます」などの広告が表示され、興味をもった女性が広告をタップするとLINEに移行し、著名な投資家のLINEアカウントが表示されたということです。
女性は、表示されたアカウントを友達追加し、紹介されたLINEグループに入り、勧められた投資アプリをダウンロードしました。
その後、投資アプリのカスタマーセンターを名乗るLINEアカウントから「金」への投資資金を入金するよう指示され、2023年11月29日以降、女性は4回にわたり合計75万円を指定されたインターネットバンキングで振込送金すると、投資アプリ上に振込金額と同額が残高として反映されました。
その後、「金」の評価額は320万円に増えたため、女性が出金しようとしたところ、カスタマーセンターから「出金するにはセキュリティ検証費用が必要」「永久IPアドレスに変更する必要がある」「所得税の振込が必要」と言われ、指定された口座に3回にわたり合計約149万円をインターネットバンキングで振込送金しました。
その後、出金できず不審に思った女性が警察に相談したところ、約3か月間の間に、合計約224万円の詐欺被害にあったことがわかったということです。
鳥取県では、去年1年間の特殊詐欺の被害額は、過去最悪の約3億3,386万円を記録しています。
県警によりますと、ネットで知り合った人が勧める投資話による県内の詐欺被害は、2019年から2023年の途中までは確認されていませんでしたが、同年9月に1件、12月に4件確認され、中には1件あたり1000万円を超える被害額のものもあったということで、金融商品の取引は金融庁に登録された業者を通じて行ってほしいとしています。