シリーズ「現場から、」です。能登半島地震の被災地で課題となっているのが「子どもたちの居場所」です。東日本大震災から支援を続けている東京のNPOが復興を見据え、子ども達の心を支える活動をしています。
避難所の教室の中で遊ぶ子ども達。ここは子ども達が自由に過ごせる「みんなのこども部屋」です。輪島市や珠洲市、能登町など7か所にそれぞれの地元のNPOなどが設置しています。
子どもを預ける親
「すごく助かります。避難所だと子どもも少なくなってきていないので、遊び場がなくて。ストレス発散じゃないですけど、楽しく遊んでるので」
学校は再開し始めていますが、子ども達が放課後や休みの日に「安心できる居場所」が大切だといいます。
わじまティーンラボ 小浦明生さん
「(子ども達は)心にもすごくダメージを受けますし、今、結構元気なように見えてもいろいろ抱えていくものは今後出てくると思うので、そういった思いを聞いたり寄り添える形にしたいなと思って」
輪島市で「こども部屋」を運営する地元NPOの小浦明生さん。自らも被災し、12月に子どもの居場所を改装したばかりでした。
わじまティーンラボ 小浦明生さん
「本当いろいろな苦労とか人の協力を得てやっと開所につないで、僕らは別にどうでもいいんですけど、本当子どもたちがどういうふうな思いになるかなっていうところがすごく心配です」
被災して思うように動けない地元のNPOを「後方支援」しているのが、東京のNPOカタリバ。集めた寄付金や物資を使って「こども部屋」を作りました。東日本大震災の時から放課後に勉強する居場所など、子どもたちの支援を続けています。
当時、宮城県で被災し、恩返しがしたいと駆けつけたスタッフも。
NPOカタリバ 高橋倫平さん
「2011年3月11日に中学校1年生の時に(石巻市で)被災をしました。(当時)たくさんの方にいろんな形で支援をしていただいたので、僕に何かできることがあればと思って来ました」
地元の高校生もボランティアとして関わっています。
高校1年生(16)
「子どもと触れ合うとストレスとかも軽減されていくし、逆に元気がもらえるんで、めちゃめちゃ楽しいです。人の親切のために何か動けることの素晴らしさを学べて良かったです」
今後は金沢市などに二次避難している中高生へも支援を広げ、復興を担う人材につなげていきたいと話します。
NPOカタリバ 今村久美代表
「自分が次に人を支える存在になっていきたいとか、自分が社会を良くしていきたいと思う側に立つきっかけと、ちょっと先に感じられるようになるようにも、今きちんと良い場を機会を作っていくことはとても大切なので、長期的な目線でできることをやっていくということがこの復興に関わっていく大切な観点かなと思っています」
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