中央線がなく地域住民が日常的に利用するいわゆる“生活道路”は速度規制がない限り時速60キロが法定速度となっています。

それが2026年9月1日からは改正道路交通法施行令により、法定速度が30キロになります。

対象となる道路は
・中央線や中央分離帯がなく
・道路標識で最高速度の指定がない道路

こうしたいわゆる「生活道路」は、道幅が5.5メートル未満と狭いものが多く、全国の国道や県道・市町村道のうち約7割を占めていると言われています。

なぜこのような法令改正が行われることになったのか、そして県内の状況と県民の受け止めは…

◎県警察本部交通規制課・牧良一課長
「日本では道路の幅員が狭い5.5メートル未満の道路において、歩行者や自転車乗用中の交通事故で死傷する割合が高いという傾向が挙げられます」


2025年、県内で発生した幅5.5メートル未満の道路における交通事故は304件。交通事故全体の件数の約16.2%を占めています。

その半数以上は歩行者や自転車との事故だということです。

◎県警察本部交通規制課・牧良一課長
「自動車と歩行者などの交通事故を抑止するには自動車の速度抑制が効果的であり、これまでも時速30キロメートルの速度規制や、ゾーン30などといった区域を定めた速度抑制対策を行って参りました。今後もこういた速度抑制対策を継続的に実施する必要がある」

◎記者リポート 金沢市白菊町
「片側2車線の交通量の多い道路。右折待ちの車もどんどん入っていきますが、曲がった先の道路は道幅も狭く、中央線がない非常に狭い道路になっています」

こちらは金沢市白菊町の交差点。


右折する車が入っていくのは、長町方面に向かう道路です。


歩行者と車の距離が近いこの道路も2026年9月1日から最高速度が30キロに制限されます。


◆近くの事業者は…
「皆さんここは裏道と思って通っていると思うので、30キロと言われるとどうかと思う、皆さん飛ばしていると思う」
◆近くに住む人は…
「(これまで30キロ以上出している車も…?)絶対いると思う、私も30キロでは走っていない。人がいれば注意しながら運転するが、人も通ってなかったらついつい50キロくらいは出しそうな気がする」


近くの住民によると、この道路は大通りの抜け道となっていて、車の交通量が多いだけでなくにし茶屋街と長町武家屋敷跡を行き来する観光客も頻繁に通る道だということです。

◆近くの事業者は…
「裏道なので人も結構歩いているので、横から出てきたりとかに気を付けている」◆トラックドライバーは…
「安全第一ですよね。幅を取ってあげるとかスピードを出さないとか」

9月に迫った生活道路における自動車の法定速度引き下げ。県民の受け止めは…


◆近くの事業者は…
「全然知らなかった。30キロになるともっと混むんじゃないかな」
◆近くに住む人は…
「みなさんご存じなんですかね。私も今回聞いて初めて「え?」という感じなのでみなさんご存じかどうか気になる」

2026年7月


認知度の向上が課題と言える中、県警では7月にオリジナルTシャツや理解度テストを作成するなど周知に努めています。


◆トラックドライバーは…
「生活道路なので、そんなにスピードを出さない方がいいんじゃないかと思うので、いい方向だと思う。私はトラックなので、歩行者さんたちが安全に気を付けないと重大なことになりますので」

◆県警察本部交通規制課・牧良一課長
「ドライバーの皆様は生活道路を通行する際は安全にゆっくりを意識してほしい。特に大切なのは速度を守るというだけではなく、生活道路は人が優先という意識をもって、思いやりの持った運転を心がけていただきたい」

速度超過を犯した場合は交通違反の点数が加算されたり、反則金が科せられたりします。超過した速度によって罰則は異なりますが、30キロ以上超過した場合、点数は6点=免許停止の行政処分を受けることになります。つまり、これまで通り生活道路を60キロで走るとそれだけで免許停止に。


ただし、中央線がない道路であっても道路標識によって最高速度を指定されている道路はその標識が優先となります。たとえば、時速40キロの規制の標識がある道路であれば、生活道路であっても時速40キロが最高速度になります。

道路交通法上の最高速度は「ここまでは出していい」という速度であって、警察は、道路状況や視界が悪い場合は安全な速度で走行してほしいと呼びかけています。

今回の法改正に関わらず、どんな道路であってもドライバーの皆さんには安全第一で運転していただきたいと思います。