もう戦争は起こしたくない 次の世代のピースメッセンジャーに

迎えた最終日。児童たちは、沖縄に帰ったあと、宮崎での追体験を新聞記事にするために、これまでの3日間を振り返ります。

眞榮城百恵さんは、引率の教師として対馬丸に乗船した、曾祖母の糸数裕子さんを想いながら、追体験に参加していました。

眞榮城百恵さん(小5)
生「ひいおばあちゃんは教え子を亡くして、責任を感じていて、あまり外に出られなかったって言っていたから、ここで辛い思いをしたんだなっていうのが心に残っています。沖縄代表で10人は少ないと思うけど、この10人からいろんな人に伝えて、絶対に疎開するような戦争を起こしたくないよっていうことをつなげていきたいです」

そして最後の食事は…

神谷美心さん(小5)
「こういう感じのご飯はどういう味がするんだろうって思っていて、こういう経験はここでしかできないから」
仲宗根愛美さん(小5)
「名残惜しいのもあれば、別の料理も食べたいっていう気持ちもありますね」

こうして、3日間の追体験を終えた児童たち。那覇空港に着くと、家族が待っていました。宮崎で書いた家族への手紙を、上間叶葵さんが代表して読み上げます。

上間叶葵さん(小5)
「私は、この研修でいろんなことを学びました。宮崎のこと、学童疎開、一般疎開のこと。疎開した子どもたちの気持ち。私は正直、とってもさみしかったです。でも、私はたったの2泊3日で、昔の子ども達はもっと長い期間両親と離れていたと聞いて、もっとさみしかったのかなと思いました」

「この体験で勉強したこと、感じたこと、思ったことを大切にして、いろんな世代の人達に伝えていって、次の世代のピースメッセンジャーになりたいです」

葵さんの父・真人さん
「平和に対する思いとか、そういうことを感じてきてのお手紙かなと思ったので、すごく良い体験だったかなと思って、お手紙も感動しました」

宮崎で体感した、寒さ、ひもじさ、家族に会えないさみしさ。二度と経験できない、見たもの、感じたことの全てを、新聞記事にして伝えるために、児童たちはこれから、真っ白な誌面と向き合います。