航空運賃や宿泊代など、特に離島の子どもたちにとって大きな負担となっている部活動の「派遣費」の問題について、子どもたちの負担を減らしたいと活動を始めた元Jリーガーがいます。宮古島初のJリーガーとして活躍し、去年引退した上里一将さん。活動の原点には、自身も派遣費に悩んだ子ども時代の経験がありました。

「痛くない足を痛いと言って」離島ゆえの壁が

去年から子どもたちのサッカースクールを開校する上里一将さん(37)。

去年現役を引退するまで、札幌やFC琉球などでミッドフィールダーとして活躍し、19年のプロ生活でJリーグ通算488試合(J1・J2)に出場し31得点をマーク。“宮古島出身者初のJリーガー”として、「離島の壁」をいくつも乗り越えてきました。

そんな上里さんが現役引退後、この「離島の壁」を積極的に発信し始めています。子ども時代にはこんな経験をしました。

上里一将さん
「毎回宮古島から旅費・ホテル代、それを両親が工面してこなければいけなくて。両親がお金の話で揉めていることも僕は見ていましたし、参加したいですけどその話を聞いていた僕は全然痛くない足を痛いと理由をつけて不参加にしてもらったり」

子どもの時、サッカーを続ける中で壁となったのは部活動の「派遣費」でした。