1月15日に小川原湖(青森県)で漁船が転覆し、船を所有する夫婦の行方がわからなくなっていた事故で、18日朝、妻の遺体が見つかりました。漁業関係者からは若い夫婦が亡くなったことを悼む声が上がっています。

小川原湖で遺体が見つかったのは、東北町横志多の漁師・鶴ヶ崎千夏さん(27)です。消防や警察によりますと、鶴ヶ崎さんは18日午前8時過ぎ、湖に沈んでいるのが見つかり救助されましたが、心肺停止の状態で死亡が確認されました。

鶴ヶ崎さんと夫の善貴さんは、1月15日から行方が分からなくなっていて、消防や警察、漁協が2人の船が転覆していた場所の周辺を捜索したところ、17日、夫の善貴さんの遺体が見つかりました。

小川原湖漁協 鶴ヶ崎信宏筆頭理事
「悪天候の状態で漁師はほとんど欠航したが、小さい子供もあって無理して漁に出たと考えています」

「後継者不足がいわれているなか、この若い人を失ったことは非常に残念でなりません」

2人が所有する第2クレーン丸は、18日、現場水域から曳航され引き揚げられました。関係者からは小さい子供がいる若い夫婦が亡くなったことを悼む声が上がっています。

小川原湖漁協・鶴ヶ崎長右衛門管理委員長(16日取材)
「(夫の善貴さんは)色んな芸を持っている人で、集落の芸達者だった。子どももいます。いま2歳かな、男の子」

小川原湖漁協 鶴ヶ崎信宏筆頭理事
「小さい子供は私も知っていますので、本当にきょう見つけて子どものところに返せるのは非常によかった」

転覆した漁船が見つかった1月15日、上北地方では風雪注意報が発表されていて、2人は救命胴衣を着用していなかったということです。