ひとり親世帯の子どもや奨学金を受給している学生が24時間365日、生活に必要な食品や日用品を無料で受け取ることのできるスペースが岩手県滝沢市にオープンし、18日に開所式が行われました。

「コミュニティフリッジたきざわ」は滝沢市でフリースクールを運営しているNPO法人「Future Seeds」がひとり親世帯のこどもや奨学金を受給している学生の生活支援に役立てようと開設したものです。18日は滝沢市で開所式が行われました。公共の冷蔵庫を意味する「コミュニティフリッジ」は事前登録した支援者と利用者が自分の好きな時間に品物を届けたり、受け取ったりできる仕組みです。滝沢市巣子に開設されましたが登録者が気兼ねなく利用できるように場所は公開しておらず18日は室内の様子がマスコミに公開されました。今月末に業務用の冷凍冷蔵庫が設置され支援者からの食品や日用品が補充されます。

(江幡平三郎アナウンサー)
「コミュニティフリッジに登録すると、各自固有のQRコードが送られてきます。まずは欲しい商品を棚から選んでQRコードを読み取ります。そのあと持っていく商品のバーコードを読み取ります。こうすると24時間365日、無人の状態で商品の持ち出しが可能となります」

(Future Seeds 佐藤昌幸代表)
「時間が合わなくて既存のサービスが使えないというのが私自身もあるのですが、そういう家庭が多いなと感じていて、誰の目も気にせずその人のライフスタイルに合ったサービスが必要だと思って今回取り組みました」

Future Seedsの佐藤代表は日頃フリースクールの運営などを通して、自助努力では這い上がれない困窮に追い込まれている家庭が増えていると感じています。

(佐藤昌幸代表)
「子どもが学校に行かないことで親も仕事ができないという状況が生まれています。全く収入がないという方も多くいらっしゃいます。収入の格差が社会の大きな課題だと思っています」

将来社会に巣立つ子どもや学生の今を支援するためにFuture Seedsは2月、八幡平市大更にも「コミュニティフリッジはちまんたい」を開設し、活動の輪を広げていきます。