1月20日(土)に放送されるJNN企画大賞「共同売店の歌」を前に、RBCでは県内の共同売店にスポットを当てた取材を行っています。きょうは今帰仁村の諸志共同売店を紹介します。地域にとって「心のよりどころ」となる共同売店の魅力に迫りました。
客の多くの目当ては特製の手作り弁当

今帰仁村の西側に位置する「諸志」。400人あまりが暮らす、村内で8番目に人口が多い集落です。そこで67年間住民の暮らしを守ってきたのが「諸志共同売店」です。
店主の與那嶺和代さん。3年前から店を受け継いでいます。
店主 與那嶺和代さん
「車を持っていないお年寄りに利用していただくことから始めたもので、品数がすごくたくさんあるわけではないですが、日常生活に不便ないぐらいのものを揃えて始めたのがきっかけ」

店内は、食品や日用品・雑貨など多種多様な品揃え。中でも一番人気は、1日およそ100個を売り上げる「手作り弁当」。
日替わり弁当にカレー、タコライスと6種類前後が用意されています。
店主 與那嶺和代さん
「少しずつですが皆さんに好評いただいております。12時前に完売したときは、12時あとに来るお客様に申し訳ないなという部分があって、ですがそれだけ一生懸命作っているので」
この日も昼前になると続々と人の姿が…、みなさんのお目当ては?
買い物客
「お弁当」
「きょうは弁当で」
「職場が近くなので、週に1回とか来ている。おいしいですよ!美味しくて安い」「もう最高!地域みんな喜んでいる」

店内をじっくり覗いていると隅にあるのは、乾燥機!?
店主 與那嶺和代さん
「地域の人たちの『ちょっとあると楽だよね』という声をきいたので、まだ稼働して間もないんですが、遠くに行かなくてもここにありますよという形で取り入れた」
ほかにも、その場で汲める新鮮な飲料水や、與那嶺さんの特製の「手作りジーマーミー豆腐」も。
今野リポーター
「上の蜜の甘みとジーマーミーの柔らかさがすごくマッチして、食感がモチモチでおいしいですね」
毎月不定期に開かれる「マッサージサロン」など、共同売店の枠にとらわれないアデアで地域の人たちを楽しませています。
店主 與那嶺和代さん
「おもしろい売店にしたいなというのがきっかけで『売店なのにこういうものがあるの?』っていうのをやりたいっていうのが、私たちの趣味でもあります」
「ただいまー」

午後3時半すぎ、店にやってきたのはランドセルを背負った子どもたちです。
店主の與那嶺さんは共同売店が子どもたちの居場所にもなれたらと、気軽に立ち寄りやすいよう駄菓子コーナーなどを設け、地域の安全と子どもたちの成長を見守っています。
Q店主とはどんな仲?
小学生「友達」
Qみんなにとってどんな場所?
小学生「休憩場所。ここがなかったら暇すぎて、ここが家だね」
中学生
「いろんな年代が寄りやすいところ」
「落ち着く感じがあるから好きです」

幅広い世代が常連の「諸志共同売店」。地域の生活を支えることはもちろん、住民の心のよりどころにもなっています。
地域住民
「なくてはならないものですね」
「僕が小さいころからそのままの形で、駄菓子もあり、とても良い雰囲気ですね」
「憩いの場みたいな感じ。特に高齢者たちが歩いて行ける場所があるだけで、すごく喜んでいる」

店主 與那嶺和代さん
「共同売店があって助かったとか、店が休みのときには静かで、開いてないと寂しいさ~とか言葉をいただいているので、足を運んできてくれるお年寄りや子供たちのみなさんが喜びですね、私たちの。お客さんの声に少しでも応えられるように、明るく元気で行きたくなるような店を目指してやっていきたいなと」
真心と笑顔を届ける「諸志共同売店」。きょうも明るく元気に、地域の人たちを出迎えます。
【お知らせ】
RBCが制作したJNN系列全国28局ネットの特別番組「JNN企画大賞 共同売店のうた」が今週土曜日(20日)に放送されます。
番組内で共同売店の魅力に迫るのはBEGINの島袋優さん、Kiroroの玉城千春さん、かりゆし58の前川真悟さんという、沖縄を代表する3人のミュージシャン。
思いの詰まった共同売店を訪ね、地域の人々とふれあい、3人はオリジナルの楽曲を共作します。
「共同売店」の魅力に触れた3人のミュージシャンはどんな歌を生み出すのか…。ぜひご覧ください。
放送日:1月20日(土)午後4時~4時54分
番組名:第33回JNN企画大賞 共同売店のうた
放送局:TBS系全国28局ネット番組
https://www.rbc.co.jp/tv/tv_