地震後のキャンセルで観光客は激減したが…

合掌造りは1階部分と三角形の屋根で構成されています。合掌材の先端はコマの心棒のように削り、梁にはめてあるだけ。固定していないので強い力を受けるとその部分で力を分散させます。柔らかい構造で地震などに耐えることができるのです。

池端さんの民宿では例年通り今月5日から営業を開始しましたが、地震後に予約が9件キャンセルになりました。

合掌の宿 庄七 池端良公さん:「でも仕方ない話ですよね。みんなやっぱり不安なのもあるし、でも、私らのことなんかどうでもいい。やっぱり能登の人のことを考えると…」

地震後は日本人観光客が2割程度にまで激減しましたがこの日、訪れた観光客の中には…。

神奈川県からの観光客:「逆に、来なきゃなという気もありましたけど。やっぱり支援ができればいいなとおもってますし、少しでも役に立てればいいなと思っています」

東京からの観光客:「むしろお金を使わないといけないかなと。そういう意味では、こっちでお金を使って、落としていくというかそれが支援かなって私たちのできるね」

合掌造りの維持保全に欠かせない観光収入。世界遺産を守るために観光客が戻ってくることを望んでいます。

合掌掌造り集落保存団
中島仁司さん:「ある程度、仕方ないのかなと思うんですけど」「今が一番景色がきれいな時期だと僕は思っているので、少しでも多くの方に来ていただけたらなと思っています」

合掌の宿 庄七 池端良公さん:「この屋根の状態が、合掌造りが生きているということだと思いますよね。何十年生きていてもこういう青空の下のきれいな雪をみると、きれいだなと思います」「いっぱいこられて、もっともっと見ていただきたい」