12日、福島県福島市の医療機関で、60代の男性に対し、新型コロナワクチンの瓶から注射器に薬液を吸い上げてから1週間経過したものが接種されていたことがわかりました。本来の期限は12時間ですが、これまでに男性の健康状態に問題はないということです。
福島市は12日、市内の医療機関で、1月5日、市内の60代男性に対し、新型コロナワクチンの瓶から注射器に薬液を吸い上げてから1週間経過したものを接種していたと発表しました。
福島市によりますと、このワクチンは本来、注射器に吸い上げてから12時間以内に接種しなければならないものだということです。市は男性に謝罪と説明をし、健康状態を確認しましたが、男性の健康状態に問題はないということです。
要因としては、この医療機関は接種時に残ったワクチンは廃棄すべきものと認識して運用していましたが、マニュアルで作業手順として位置づけられていなかったため、廃棄し忘れたということです。
また、ワクチンが入った状態の注射器がいつ準備されたものか、確認していなかったということです。
1月5日の診療時間終了後に、在庫のワクチンの瓶を数えたところ、本来あるべき数よりも1本多く、当日の予約は1人だったことから、12月29日に調製したものだと分かったということです。
市は、この医療機関に対し、マニュアルの改訂やチェックリストの活用などで再発防止策をとるよう指導するとともに、市内の医療機関に対し、注意を呼びかけたということです。














