都道府県単位では全国初となる衛星画像を活用した水道管の漏水調査が11日大分県宇佐市で行われ、本格的な運用がスタートしました。

宇佐市が11日実施した水道管の漏水調査には市内の管工事業者8社が参加しました。今回の調査で新たに活用されたのが専用のアプリです。漏水している疑いのある水道管が地図上に表示されるようになっています。

県が今年度から全域で導入したこのシステムは、人工衛星から電磁波を当て反射したデータを解析することで、漏水の場所が半径100メートルの範囲まで絞り込めるといいます。

漏水しているかどうか業者は音で聞き分けます。異常がなければほぼ無音だといいますが、漏水があると流水音が聞こえてきます。

これまでは業者が水道管が埋設されている箇所をすべて歩きながら地中の音を聴いて調査していましたが、衛星画像である程度範囲を絞れることで労力やコストの削減につながるといいます。

(宇佐市上下水道課・土居徹課長)「思っていた以上に効果がある。ピンポイントで調査することでコスト面はかなり抑えられるし、有効活用していきたい」

衛星画像の解析で県内では全体の17パーセントにあたる1600キロの水道管に漏水の疑いがあるという判定結果が出ていて、県は今回の取り組みで市町村の調査費用がおよそ4億円削減できると見込んでいます。