大分県玖珠町の家畜市場で11日子牛の初競りが行われました。平均の取り引き価格は去年より10万円近く下がり、生産者にとって厳しい状況が続いています。
玖珠町の豊後玖珠家畜市場で今年初めて子牛が競りにかけられました。生後9か月前後の381頭が出品され、肥育農家およそ90人が肉付きや血統などを入念に確認して次々と競り落としていました。
1頭あたりの平均価格はおよそ50万円で去年の初競りと比べ10万円余り低い厳しいスタートとなりました。
(繁殖農家)「相場からしたら仕方ないけど安いですね。この価格が続くと生活ができないことになるのではと考えている」「きょうはたまたまよかったけど、儲けがないところで経営していかないといけないから、また不安な1年が始まった」
県内の子牛価格は過去5年で最も高かった2019年3月と比較すると、30万円を超える大幅な下落が続いています。消費の落ち込みが最大の要因とみられていて、エサ代や燃料などの高騰が追い打ちをかけています。
(肥育農家)「いま10頭ぐらい買っている。安く買っても、出荷する2年先に値が上がればいいけど、生き残るためには努力しかない」
生産者に対する国の支援とともに、JA全農おおいたは子牛価格の上昇に向けて消費拡大につながる対策を続ける方針です。