南米エクアドルのノボア大統領は、犯罪組織のリーダーが脱獄したことを受け、60日間の非常事態宣言を出しました。

エクアドルで殺人や麻薬密売など複数の罪で服役していた犯罪組織「ロス・チェネロス」のリーダーであるアドルフォ・マシアス受刑者が刑務所から姿を消したことを受け、ノボア大統領は8日、60日間の非常事態宣言を出しました。

マシアス受刑者は国際的な麻薬密売や、国内の刑務所内で起きた囚人の殺人事件に関与していたほか、去年8月に大統領選挙の候補者が殺害された事件で、候補者を脅迫し、暗殺計画を企てた疑いが持たれています。

エクアドル政府は、3000人の警察官や軍隊を動員し、マシアス受刑者の行方を追っていて、ノボア大統領は「犯罪者と交渉の余地はない」として、マシアス受刑者の身柄確保に強い姿勢で臨むとしています。