
文田健一郎選手:
「もしかしたらやめていたかもしれない。もうこれでだめだったら引退というか、この世界選手権で(パリ五輪の)出場権とれなかったら、もうやらないかなと、ちょっと気持ち的にもって思いました」
「全然レスリングが、グレコローマンが面白くなかったので我慢して、追い求めてきた理想がダメで切り替えて、我慢して辛いレスリングをやって、みたいな」
「本当にそこまではそう思っていました」
パリへの出場権は得たものの、世界選手権は決勝で敗北。

しかし、負けても涙はありませんでした。

文田健一郎選手:
「あの決勝をしてあれだけ技をかけられてあれだけ面白い試合したら、まだまだできるかなって思っちゃって」
「それ(我慢)があったからここまで来れたんですけれど、そこ(我慢)の部分ばかりになってしまったところがちょっとあって」
「レスリングめっちゃ面白かった、そういえば面白かったな、みたいな」
「全然行き止まりじゃなかったというか、自分の限界はここじゃなかったと感じたので」
もう一度。もう一度、あの舞台へ。

そこには父との約束だけでなく、新しい家族の想いも背負って臨みます。