■バドミントン・第77回全日本総合選手権 女子シングルス決勝 奥原希望 1-1 杉山薫(30日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)

女子シングルス決勝は、リオ五輪銅メダリストの奥原希望(28、太陽ホールディングス)が杉山薫(20、BIPROGY)と対戦。互いに1ゲームずつ取り合い1-1になった時点で奥原が棄権を申告し、杉山が初優勝となった。

各種目の決勝戦が行われ、日本一をかけたバドミントンの女子シングルス決勝。1ゲーム目は20歳の杉山に5連続ポイントを許すなど追い詰められるが、ここは奥原が踏ん張り21-17で奥原が先取する。

2ゲーム目に入ると、杉山の若さを前面に押し出したプレーに押される場面が目立つようになる奥原。杉山のスマッシュやヘアピンで前後に揺さぶられ、体力を奪われていく。

杉山に8連続ポイントされ5-9とリードを許した辺りから、膝に手をつき前かがみになる場面が多く見られるようになった。その後も、古傷の右太ももの痛みからかコート上で苦悶の表情や、涙を浮かべながらプレーした奥原。このゲームを18-21で失うと、自ら棄権を申告した。その結果、杉山の優勝が決まり、奥原は準優勝に終わった。

試合後、奥原は「最後まで試合したかったんですけど、それができなくて悔しい気持ちでいっぱいです」と話した。試合中の涙については「相手に申し訳ない気持ちがすごくあって」と言葉に詰まりながら「私も楽しみにしてましたし、相手も楽しみにしてたと思うので、やり切りたい気持ちと足の痛みと格闘しながら、何とか今できることをって自分に言い聞かせてやっていたが、申し訳ない気持ちが出てきて、涙を流してしまった」と話した。それでも奥原は「年明け早々試合があるので、そこに向けて今一度しっかり休んで体と向き合っていきたい」と、気持ちを奮い立たせた。