日本政府が、地対空ミサイル「パトリオット」のアメリカへの輸出を決めたことをめぐり、ロシア外務次官が武藤顕駐ロシア大使と会談し、懸念を表明しました。

在ロシア日本大使館によりますと、武藤顕駐ロシア大使は28日、ロシアのルデンコ外務次官と会談し、この中でルデンコ氏が日本で生産した地対空ミサイル「パトリオット」をアメリカに輸出することを決めたことについて懸念を表明したということです。

これに対し武藤氏は「決定は日本の安全保障及びインド太平洋地域の平和と安定に寄与するものであり、ウクライナで使用されることは想定されない」と反論しました。

一方、ロシア外務省の発表によりますと、ルデンコ氏は会談で「岸田政権が破壊的な行動を続けている」とし、日ロ関係をさらに後退させ、アジア太平洋地域の緊張を高めていると指摘したとしています。