東京都が実施した痴漢被害の実態を把握するための調査で、女性の45%、男性の9%が「痴漢に遭ったことがある」と答えたことがわかりました。

東京都は25日、16歳から69歳の8284人を対象に実施した痴漢被害の調査結果を公表しました。この中で、女性4750人のうち2156人、男性3474人のうち298人が「これまでに痴漢に遭ったことがある」と答えました。

痴漢被害に遭った場所は「電車内」が80%以上と最も多く、電車内で痴漢にあった際、「我慢した・何もできなかった」と答えた人は40.7%でした。

一方、電車内や駅の構内で「痴漢を目撃したり、居合わせたことがある」と答えた人は11.2%で、このうち、被害者を助けるために具体的な行動を取らなかった人は電車内で49.1%、駅構内で53.5%となりました。

電車内や駅の構内で痴漢の被害に遭った人の90%以上が「周囲の人の助けで痴漢が止まった」と答えていることなどから、調査結果をまとめた報告書では「『周囲の人が痴漢を防ぐ』という考え方を広め、周囲の介入行動を増やしていくことが重要である」としています。