大手広告会社「電通」の新入社員だった高橋まつりさんが過労死してから、25日で8年がたちます。まつりさんの母が命日にあわせて手記を発表しました。

「電通」の新入社員だった高橋まつりさん(当時24)は8年前、長時間労働などが原因で過労自殺しました。この事件で電通は労働基準法違反の罪に問われ、有罪判決を受けています。

命日の25日、母親の幸美さんが手記を発表し、「2015年のクリスマスの日から長く辛い8年間でした」「愛する娘を失った悲しみは決して癒えることはありません」などと想いを綴りました。

その上で、今年7月に電通が「ハラスメント撲滅・防止宣言」を発表したことを挙げ、「二度と社員がまつりのような思いをすることのないように取り組みを続けて、社員の健康と命を守り、生き生きと働ける会社であることを願っています」と求めました。

さらに、過労死した医師や宝塚歌劇団の劇団員が急死したことにも触れ、「最も大切なことは、働くすべての人の人権を尊重した経営を行うことです」「どうか経営者の方は人権侵害に対して確固たる姿勢で経営を行って欲しいと思います」と訴えました。