東日本大震災の津波で犠牲になった岩手県大槌町の職員の遺族らが慰霊碑の建立のために旧庁舎の跡地を無償で貸すよう町に要望していたことに対し、平野公三町長は22日、「土地を貸すことは難しい」と回答しました。
22日は遺族の有志を代表して小笠原人志さんと前川寿子さんが大槌町役場を訪れ、平野町長から回答書を受け取りました。
遺族らは津波で亡くなった職員を慰霊し、教訓を後世に伝えるため慰霊碑を建てる計画を立て、現在は公園となっている旧庁舎の跡地の一部を無償で貸すよう今年3月に町に要望していました。
これに対し平野町長は、「都市公園法の制約があり土地を貸すことは難しい」と回答し、現在の役場庁舎の敷地内であれば検討の余地があるとする代替案を示しました。
(小笠原人志さん)
「残念な回答だなと率直に思っています。旧庁舎がいちばんふさわしいんじゃないのかという思いは今も変わりません」
遺族らは町の回答を持ち帰り、年明けにも新たな要望を行う考えです。