全国で流行が始まりつつあるインフルエンザ。こうした中、特に子どもに注意が必要なのが「インフルエンザ脳症」です。
沖縄県内では10月から11月にかけて、インフルエンザ脳症によって小児2人の死亡が確認されています。
このインフルエンザ脳症とは、インフルエンザに感染し、発熱してから0から1日後にけいれんや意識障害、異常行動などの症状が急速に進行し、数日で死に至るおそれがあるものです。
今回は県内のどちらの子にも基礎疾患はなく、病院でインフルエンザと診断されたあとに意識障害がおこり、死に至ったということです。
県内でのインフルエンザ脳症による死亡は2010年以来となっています。
インフルエンザ脳症は子どもが発症するケースが多く、厚労省の調査では2019年にインフルエンザ脳症が確認されたのは254例あり、そのうち10歳未満の子供が71%となっています。
毎年全国で100人から300人程度が発症し、このうち死に至るのはおよそ8から9%ということです。
感染を確認し自宅で療養している場合でも、けいれんや意識障害、異常行動などが起こった場合は急いで病院を受診するよう呼びかけています。
意識障害の症状
▽呼びかけや痛みなどの刺激に対して反応しないなど
けいれん
▽左右非対称にひきつけがおこる
▽15分以上けいれんが続く
▽けいれんが連続する など
異常行動
▽親など人の認識ができない
▽幻覚などを訴える
▽ろれつが上手くまわっていない など
インフルエンザの例年のピークは12月下旬から1月上旬にかけて。年末年始で人の往来が増える季節を迎え、体調管理に気を付けると共に、感染対策を徹底することが求められます。