優勝賞金1000万円を目指した国内最高峰の賞金大会SBCドリームテニスツアー・ファイナルラウンドは、男子全日本チャンピオンの徳田廉大(25、イカイ)、女子は伊藤あおい(19、SBCメディカルグループ)の優勝で幕を閉じた。最年長35歳で出場した瀬間詠里花(橋本総業)にインタビューした。
テニス界を盛り上げたいという多くの選手や関係者の思いから生まれたSBCドリームテニスツアーは昨年から始まり、今大会で2年目を迎えた。シングルスのみの対戦となり、試合方式は4ゲーム先取の2セット(4-4はタイブレーク)、ファイナルは10ポイントのマッチタイブレーク(ノーアドバンテージ)が採用される。7月にファーストラウンドを行い、12月16、17日にファイナルラウンドが開催された。
大会に出場した32人中、最年長となる35歳の瀬間は19歳の伊藤とダブルスで全日本を制すなど絶頂期。瀬間は2005年11月にプロに転向し、19年目を迎えた。今大会ではダブルスを組む伊藤に準々決勝で敗れたが、目標の予選リーグ突破を果たし「来年はグランドスラムを目指したい」と意欲は衰えない。
ファーストラウンドで準優勝した瀬間はファイナルの出場権を獲得した。ファイナルラウンドでは予選リーグをD組2位で通過し、決勝トーナメントに進出。準々決勝で昨年と同じ、ダブルスで全日本を制した伊藤との対戦となった。瀬間は「(伊藤)あおいちゃんはタフな選手なので、タフな試合になるなと思ったのと、簡単な試合ではないなってって思いました」と話す。
試合は第1セット、1-4で落とすと第2セットは1ゲームも奪えず準々決勝敗退となった。試合後「今日は本当に伊藤選手が強くて、40オールが何回かあったんですけど、そこを取り切れなくて、流れが伊藤選手の方にいってしまったかな。本当にナイスプレーでした」と伊藤を称えた。
今年最後の試合ということもあり、瀬間に来年の目標を聞くと「やっぱり(WTAランキングで)200位に入ってグランドスラムUSオープン狙っていきたいなって」と語った。現在、シングルスでのWTAランキング422位(11日付)の瀬間、過去最高は2011年の114位。「来年の前半がそこまでポイントのディフェンドっていう意味では、ポイント取り時にあるので、来年しっかりいいスタートを切れるように、そのためにはまずしっかり休んで体作りをしっかりして、来年に向けてちょっと頑張っていきたい」。
全日本を制したダブルスに関しては「ダブルスは今、200位くらいで120位ぐらいに入ると、ウィンブルドンの予選があって。今、あおいちゃんに2人で頑張らないかっていうのを提案はしていて、2人で250位に入れると、ウィンブルドンの予選が唯一あるグランドスラムの予選なのでダブルスで単複ともに頑張りたいなって」と単複でのグランドスラム出場を宣言した。
再び4大大会を狙える位置に戻るため、今年は睡眠の質を上げ、食事は栄養士をつけて体作りを見直した。さらに年齢を重ね体力が衰えるなか、トレーニングの量を増やし、「体力的には今までで一番動けて、3セット戦える体力があるなというふうに感じた」と結果があらわれた。それでも「連戦が続くと疲労感は溜まってくるかなって思うので、今後調整していかないといけない部分かなって思います」と話す。
「もう全員、ほとんどの選手が私より若いんですけど、すごく若手の選手からも良い刺激をたくさんもらってるので、あんまり言葉で伝えるのはすごく得意な方ではないんですけど、また自分がいいプレーとか練習とかの姿勢とかで伝えていけるところがあればいいかなって思います」と若手への思いを口にした。














