北朝鮮の元外交官で、韓国に亡命後、国会議員を務める太永浩氏が来日し、拉致問題の解決のため、北朝鮮に“アメとムチ”の対応が必要との考えを示しました。

元駐英北朝鮮大使館公使 太永浩氏
「経済制裁を科した時にだけ北朝鮮は動く」

2016年に脱北し、現在は韓国与党議員の太永浩氏。日朝間で拉致問題について進展が見えない現状をめぐり、“経済制裁など圧力を強めることが北朝鮮を交渉に引き出すことにつながる”として、北朝鮮の海外資産を差し押さえる方法もあると指摘しました。

元駐英北朝鮮大使館公使 太永浩氏
「北朝鮮大使館が建物を放棄し、ホテルとして使ったり、ルーマニアではカジノとして貸し出したりしている。所有権だけ北朝鮮のものとなっている。このようなものを国家損害賠償請求で差し押さえ対象にできるよう、新法を作っていかなければならない」

一方で、強硬策だけでは北朝鮮と交渉することは難しいとも強調。“北朝鮮が新たな情報や証拠を提示した場合の人道支援の再開も検討すべき”という認識も示しました。

太議員は、2004年に北朝鮮が拉致被害者の横田めぐみさんのものとして日本側に提供した遺骨がDNA鑑定で別人のものと判明した当時、北朝鮮外務省に在籍していたということですが、当時の日本担当職員の反応については。

元駐英北朝鮮大使館公使 太永浩氏
「(当時担当の)北朝鮮外交官らも(遺骨が)ニセものとは夢にも思っていなかった」

「日本担当の外務省職員らも遺骨が別人のものと知らなかった」と証言しました。

また、韓国で摘発された北朝鮮の元工作員から「スパイ教育機関の教官の1人は横田めぐみさんの夫だったが、めぐみさんは会ったことがない」との話を聞いたとも明らかにしています。