パレスチナ自治区ガザで戦闘を続けるイスラエル軍が、イスラム組織ハマスの地下トンネル網に海水の注入を始めたとアメリカメディアが報じました。

ウォール・ストリート・ジャーナルは12日、アメリカ政府当局者の話として、イスラエル軍がガザの地下トンネルに海水の注入を始めたと報じました。

地下トンネルはハマスが戦闘の指揮や移動、武器の保管などに使用してきたとみられ、全長480キロメートルにのぼり、冠水させるには数週間かかる見通しだということです。

トンネル内にはハマスが拘束している人質が捕らえられている可能性があるほか、海水の注入が地下水などに影響を与える懸念も指摘され、イスラエル軍の判断が注目されていました。

イスラエル国防相の報道担当者はウォール・ストリート・ジャーナルの取材に対し、「地下トンネルに関する作戦は機密扱いだ」としてコメントを避けています。

アメリカ バイデン大統領
「トンネルに注水している件ですが、人質がトンネル内にいないことがはっきりしているとの主張もあるが、それが事実かどうか私はわからない」

アメリカのバイデン大統領は12日、会見で記者から「トンネルの注水」について質問を受け、このように答えています。