政府は2025年度から、3人以上の子どもがいるいわゆる「多子世帯」に対し、大学の授業料を無償化する方針を固めました。

所得制限はなし、短大や専門学校も対象です。

2021年のデータをもとに国公立大学、私立大学の平均授業料でそれぞれ概算すると…

国公立大学の場合、1人当たり4年間で平均214万円、私立大学の場合、1人当たり平均およそ372万円の学費がかかります。

無償化されると、子どもが3人とも国立大学に通った場合は640万円余り、私立大学では1100万円以上が浮く計算です。

少子化対策の一環として、検討が進められているこの政策。

長野県民の受け止めを街で聞きました。


母親:
「2人大学出て私学で1,300万くらい(かかった)。3人だったら無理ですね。いいと思います」
祖父母世代:
「自分の娘の世代とかがこれから生活するのに無償化というのはすごくありがたいことではないのかなと思います」

一方でこんな意見も…

子育て中の男性:
「子ども2人でもかなり大変で、3人目ってなかなか結構ハードル高くて、子ども2人大学無償化ならうれしいんだけど。所得制限なしというふうになっていますけど、そもそも大学入るまでが大変だと思うので、無償化と言ってもどうなのかなという感じはする」
祖父母世代:
「その財源どうするんだろうね。無償化はいいんだけど財源が」

賛否両論がありますが、恩恵を受ける対象に大きな差が出るため、制度設計に疑問の声も出ています。

たとえば、子どもが3人いて全員私立大学に通った場合、無償化される学費は1,100万円以上。

一方で、子どもが2人で、2人とも私立大学に行った場合は、従来通り740万円ほどの学費を保護者が負担することになり、その差は1800万円にも及ぶことになります。

大学無償化の方針は、月内にも閣議決定される見通しです。