■フィギュアスケート・グランプリ(GP)ファイナル(9日、中国・北京)
女子シングルのフリースケーティング(FS)が行われ、ショートプログラム(SP)首位の坂本花織(23・シスメックス)がフリーでも貫禄の演技を披露。フリー1位(148.35点)の合計225.70点をマークし、ファイナル初制覇を達成した。
SP4位の吉田陽菜(18、木下アカデミー)はトリプルアクセル(3回転半)を着氷し、フリー自己最高の142.51点で順位を上げ3位、SP5位の住吉りをん(20、オリエンタルバイオ/明治大)は6位で今大会を終えた。
GPシリーズ(第1戦~第6戦)の上位6人で争われるGPファイナル。昨季はSP首位もフリーでまさかの最下位で5位に終わった坂本だが、今回は逃げ切って雪辱を果たした。
最終滑走で演技した坂本は、冒頭でダイナミックなダブルアクセル(2回転半)を決めると、3回転のルッツ、サルコウも滑らかに着氷。GOE(出来栄え点)で加点も積み重ね、コンビネーションスピンもレベル4を獲得。だが続く3回転フリップはステップアウトで連続ジャンプにならず。
基礎点が1.1倍になる重要な後半、3回転フリップー3回転トウループ、ダブルアクセルからの3連続ジャンプは落ち着いて成功。さらに最後の3回転ループは2回転のコンビネーションをつけ、終盤に向け得点を伸ばしていった。
フリーの技術点は吉田に及ばなかったが、演技構成点は73.31で他選手を圧倒。世界選手権2連覇中の坂本が、自身3度目のファイナル出場で初優勝に輝いた。
吉田は前日に転倒した大技のトリプルアクセルを着氷すると、続くコンビネーションなど、ジャンプは全て降りた。ほぼノーミスで滑り切った吉田は演技後、両手でガッツポーズ。フリー自己ベストの得点(142.51)が出ると、キスアンドクライで笑顔をみせた。
住吉はフランス大会で決めた大技・4回転トウループに挑むも成功ならず。他のジャンプは全て着氷し、切り替えて最後まで滑り切った。
【女子シングル結果】
1位)坂本花織 225.70点(SP77.35、FS148.35)
2位)ルナ・ヘンドリックス 203.36点(SP73.25、FS130.11)
3位)吉田陽菜 203.16点(SP60.65、FS142.51)
4位)ニーナ・ピンザローネ 194.91点(SP66.72、FS128.19)
5位)イザボー・レビト 191.86点(SP56.53、FS135.33)
6位)住吉りをん 180.39点(SP58.63、FS121.76)














