いかに災害の教訓を後世につなぐか…倉敷市真備町では来年3月に豪雨災害を題材にしたミュージカルが上演されることになりました。
被災した住民も様々な思いを胸に参加を決め稽古に臨んでいます。

■真備を襲った2つの水害 記憶と教訓を後世に

あの日から4年…。地区の3割が浸水した倉敷市真備町地区です。小田川と高梁川の合流点付け替え工事も約6割が終わり2023年度には完成する予定です。

(ミュージカル)
「アメンボ赤いなあいうえお」

6月、あの日の教訓を伝えるための市民ミュージカルが動き始めました。

(マービー復興ミュージカル 大熊正喜実行委員長)
「つながりを深めながら、新しい出会いも生まれながら一緒にやっていきたい」

真備町は倉敷市と合併する前から地区の住民が参加して定期的な公演が開かれるなど、ミュージカルに親しんできました。

今回の公演のタイトルは『日の記憶/夢ニモ思ワナイ』。明治26年と平成30年、真備を襲った2つの水害を通して記憶と教訓を後世に伝えます。

(マービー復興ミュージカル 大熊正喜実行委員長)
「水害の歴史を、水害を乗り越えて復興しているというミュージカルを作ろうと」

真備町の住民も参加するミュージカル。中には親子の姿もあります。真備町有井、今も続く末政川の堤防工事現場の近くに住む吉栁まこさんとあいさんです。

(吉栁まこさん)
「外に出たらすぐそこまで水が来て『逃げるよ』と」

あの日、末政川は3か所で堤防が決壊し町内に水が流れ込みました。吉栁さんの家族は避難して無事だったものの自宅は全壊。自宅のあった場所は有井橋の付け替えにともない、今は更地となっています。

(吉栁あいさん)
「自分も被災をしたから、ミュージカルとかを通してそういう形で見てくださっている方に伝えられたらいいな」

(吉栁まこさん)
「子どもなりにやっぱり何か強い思いがあったりとか、やっとそっちの方向にむける。やっぱり恐怖だったと思うのでそっちの方向へ向くことができたんだなと最初に思ったので、じゃあ参加してみたらいいよという感じだった」

自宅では親子でダンスの練習。実は母親のまこさんは長女のあいさんの付き添いだけの予定だったのが、説明会の会場で参加を急きょ決めたといいます。

(吉栁まこさん)
「自分から、娘と一緒に同じステージに立てるチャンスもないので、そのチャンスを一緒に立って私も一緒に何か伝えられたら」