■育休取得3週間で「ようやく“型”ができつつある」
業務を“見える化”し、任せる。
こうしたフォローによって部長職として初めて、2か月の育休をとることができた磯江さん。

役割は、ミルクを与えるだけではありません。
午後2時。夫婦で沐浴を行い…、その後、洗い物をしていると…長男が泣き出します。
午後3時には長男とお出かけ。帰宅後は洗濯物を取り込み、お風呂を準備。さらに夕食作りと、息つく暇はありません。

磯江さんは、出産後の妻の体力が回復するまでほぼ全ての家事を担当するといいます。妻はその姿に…
礒江さんの妻
「一緒に頑張っているっていう気持ちがあるから、物足りないところも目をつぶれるじゃないけど…」
礒江さん
「物足りないところ、ちょいちょいでてくるやんか」
育休開始から3週間が経ち、改めて思うことは。
磯江さん
「(夫婦)2人で2人(の子どもを)育てる“型”みたいなものがようやくできつつある、3週間で。ある一定の期間がないと、本質的な育休じゃないんじゃないかなと」
■男性育休推進へ 他企業へ「無料出張研修」のワケ
国山ハセンキャスター:
私も3週間育休を取りましたが、本当に“型”“ルーティーン”みたいなものができました。
磯江さんは、『自分しか仕事を回せないと思っていたが、仕事は回る。逆に育児をしてみて、この子らの代わりはいないと思った』とも話していたそう。これは取得してみないとわからない、実感ですね。
小川彩佳キャスター:
本人の意識が変わったということですけど、職場の意識改革も大事だと改めて感じました。職場側も“型”をたくさん持っておくというのは組織の強さにも繋がりますし、それは気負うことなく育休を取れる空気にも直結していくんだなと感じました。
国山キャスター:
こうした男性社員の育休取得を後押しするための新たな取り組みも始まっています。

6月28日にサッポロビールの本社で男性向け育休研修が行われたのですが、説明をしていたのは江崎グリコのスタッフでした。これはミルクメーカーの江崎グリコと、オムツメーカーのユニチャームがタッグを組んで行っている「みんなの育休研修」というもので、企業向けの無料の出張研修なんです。
実は江崎グリコは、男性の育休取得率100%、かつ全員が1か月以上取得していて、そこで培ったノウハウや有識者の声、例えば仕事の引き継ぎ方のコツや取得による子どもや仕事にもたらすメリットなどを幅広く伝えていて、担当者は『社会全体の取得の後押しをしていきたい』と話していました。