なぜ、丸亀の寺で「第九」?

それにしてもなぜ、丸亀の寺で第九なのでしょうか?

そもそも日本ではじめて第九が演奏されたのは1918年。徳島県鳴門市にあった坂東俘虜収容所でのことでした。第一次世界大戦で捕虜となったドイツ兵が演奏したのだといいます。

今回のコンサートを主催した丸亀市内の団体です。


(丸亀ドイツ兵俘虜楽団の足跡を辿る会 篠原勉事務局長)「第一次世界大戦中、イギリスと同盟国であった日本が中国・青島で戦争して、そこで勝利したということで、そこでドイツ兵俘虜収容所ということで、ここの塩屋別院が場所として与えられて」

約4700人いたドイツ兵捕虜のうち約300人が坂東俘虜収容所に移される前の2年5か月間、本願寺塩屋別院で収容生活を送りました。

そこで楽団や合唱団が結成され音楽活動を行っていたのです。

中でも楽団は26回も演奏会を開いたという記録が残っています。境内の寺務所の前には。


(茅原淳記者)「こちらの場所で演奏したという写真も残されています」

(丸亀ドイツ兵俘虜楽団の足跡を辿る会 篠原勉事務局長)「推測ですけが、オーケストラと一緒にあわせて合唱したりしていると思います」
