パレスチナ自治区ガザ南部への地上侵攻を拡大するイスラエル軍は、イスラム組織「ハマス」との戦闘が「新たな段階に入った」と明らかにしました。

イスラエル軍 ハガリ報道官
「我々のハマスとの戦いは新たな段階に入った。ガザ北部でハマスを追跡していたが、今は南部でも追っている」

イスラエル軍の報道官は4日、「ハマスが隠れている場所であれば、北でも南でも追跡を続ける」と述べ、ガザ地区全域で攻撃を続けていく考えを改めて示しました。

また、「この戦争はハマスとの戦いであり、市民に対するものではない」と主張。イスラエル軍は、南部・ハンユニスなどの住民にさらに南へ避難するよう呼びかけていますが、南部を含むガザ全域で空爆を行っていて、犠牲者は増え続けています。

こうしたなか、UNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関は「ガザ地区の人口の80%に相当する180万人以上の人々が避難を余儀なくされている」と発表しました。

さらに、南部への避難の結果、「人々はガザ地区の3分の1にも満たない場所に集中することになる」と指摘。「どこに避難しようと安全な場所はない」として、改めて人道的停戦を訴えました。