■関東大学ラグビー対抗戦 明治大学 58-38 早稲田大学(3日、東京・国立競技場)
今年で100周年を迎えたラグビー、伝統の「早明戦」が国立競技場で行われた。前半は明治が早稲田を圧倒し大幅リードで終えたものの、後半、早稲田に逆襲を許し、一時は8点差まで詰め寄られたが、何とか逃げ切り記念すべきメモリアルイヤーを勝利で飾った。
1923年に始まった早明戦は今回で99回目となり、通算成績は早稲田の55勝41敗2分け。今季の対抗戦成績は、勝ち点25で暫定2位の明治は引き分け以上で2位が確定する。今年で創部100周年の節目のシーズンを勝利で飾りたいと意気込む。明治を勝ち点1差で追う3位の早稲田は前の試合、100回の早慶戦を制して流れに乗っており、連勝を狙う。
明治の先発メンバーは、以下の通り。1 PR床田淳貴(4年)、2 HO松下潤一郎(4年) 3 PR為房慶次朗(4年)、4 LO山本嶺二郎(4年)、5 LO亀井茜風(4年)、6 FL森山雄太(4年)、7 FL福田大晟(3年)、8 No.8木戸大士郎(3年)、9 SH萩原周(4年)、10 SO伊藤耕太郎(4年)、11 WTB海老澤琥珀(1年)、12 CTB平翔太(2年)、13 CTB秋濱悠太(3年)、14 WTB安田昂平(3年)、15 FB池戸将太郎(4年)。
FWの平均身長で早稲田より約5cm高い明治は前半、ラインアウトを有効に使い得点を重ねていく。序盤、早稲田ゴールまで5m付近でのマイボールラインアウトを取ると、モールで押し込み、最後はHO松下(4年)が左にトライを決め、5-0と先制に成功する。
さらにペナルティゴールで3点を追加すると、前半23分にも早稲田ゴールまで5m付近のラインアウトからモールで押し込み、またもHO松下(4年)が右サイドに飛び込む。先制時と全く同じような展開で、この日2つ目のトライを奪う。コンバージョンも決め、15-0とリードを広げる。
紫紺の明治FWが押し、BKも早稲田のお株を奪う展開ラグビーでトライを奪うなど、ゲームを支配した明治が、前半を27-3で折り返す。
後半に入っても序盤は明治を象徴する「前へ」の言葉通り、FWはスクラムで早稲田に圧力をかけ、BKも愚直に突破をはかるなど、終始早稲田を圧倒し続けた。しかし、残り15分を切ると疲れからか動きが鈍り、早稲田に3つのトライを許し、一時は8点差まで詰め寄られる。それでもロスタイム、意地でトライを奪い、58-38と最後は20点差をつけ、100周年の早明戦を勝利で飾った。
ゲームキャプテンを務めた山本嶺二郎選手(4年)は「苦しい時間帯はあったが、最後守って勝ち切れたのがうれしい。課題は残るが及第点かなと思う」と語り、大学日本一を決める全国大学選手権に向けて、「僕らは日本一を目指すので、一戦一戦しっかり戦って成長していければと思っている」と、次の戦いを見据えた。
明治は対抗戦2位となり、12月23日の全国大学選手権準々決勝で、筑波大と流通経済大の勝者と対戦する。