■国際親善試合 日本女子代表 2ー0 ブラジル女子代表(3日、ブラジル・サンパウロ)

なでしこジャパン(世界ランキング8位)が3日、ブラジルのサンパウロでブラジル代表(同9位)と来年2月のパリ五輪アジア最終予選への親善試合を行い、南萌華(24)、田中美南(29)のゴールで2対0と年内最後の試合を勝利で飾った。

11月30日に行われた1戦目では3対4で敗れたなでしこジャパン、中2日となった2戦目のスタメンはGK、田中桃子(23)DFは遠藤純(23)、南萌華(24)、古賀塔子(17)、清水梨紗(27)MFは杉田妃和(26)、 林穂之香(25)、熊谷紗希(33)、 猶本光(29)、 藤野あおば(19)FWは田中美南(29)となった。1戦目から5人を入れ替えたが古賀は2戦連続のスタメン出場。

すでにパリ五輪出場を決めているブラジル相手になでしこは前半3分、カウンターからスルーパスを出され、熊谷が下がりながらの守備で懸命に足を伸ばしカットしたが日本ゴールポストを直撃。あわやオウンゴールのピンチを招いた。

日本は前半9分、左サイドの距離のあるフリーキックが流れて逆サイドの藤野へ。ワントラップして角度のないところからシュートを放つがキーパーにキャッチされた。その1分後、右サイドから中央へクロスが入ると、藤野が上手く体を入れて相手からボールを奪い右足アウトサイドでシュートを放ったがこれもキーパーにキャッチされた。

流れをつかんだなでしこは前半17分、遠藤の右コーナーキックから南がボレーで押し込み日本が先制点をあげた。

すると前半19分には左サイドから中央の田中美南にボールが渡るとキーパーの位置を確認して左足を振り抜き約20mのミドルシュート。キーパーの手前でワンバウンドして、ゴール右隅に決まり2対0と日本がリードした。

前半31分にはブラジルに攻め込まれシュートがポストを直撃、ゴール前に転がったこぼれ球に清水と古賀がお見合いをしてしまい、ブラジル選手に拾われ危うい場面も見られた。17歳で代表2試合目の古賀には経験を積む試練となった。

2対0で折り返した日本は後半4分、ブラジルのスルーパスにキーパーの田中桃子が飛び出したがキャッチ出来ずブラジル選手に奪われた。シュートは左サイドネットに外れたがなでしこはミスからピンチを招いた。

さらに日本は後半12分から途中出場した宮澤ひなた(24)が相手との接触プレーで右足を痛め、わずか4分で交代となった。ブラジルの高い位置での素早いプレッシャーになでしこは押し込まれ、なかなかボールキープが難しい状況となった。

気温29度と厳しいコンディションでも飲水タイム(クーリングブレイク)ではコミニュケーションをとって戦術を確認していた。後半はブラジルに猛攻を仕掛けられたなでしこだったが1戦目で4失点した相手を完封。2対0で勝利し、年内最後の試合を白星で飾った。