「薬物は犯罪なので、それをチームから出してしまったのはダメなことなんですけど、人生を懸けてアメフトしている選手たちがこれからも続けられるように、ちょっとでも」

日本大学 沢田康広副学長(今年8月の日大の会見)
「(Q.今後、部の存続という意味ではどうお考えか?)複数多数の者が関わっていたというのであれば、それ(廃部)を前提に考えなければならないと思っている」

当初、大学側はアメフト部を“無期限の活動停止処分”に。ただ、逮捕から5日後には「部員1人による個人犯罪である」などとして、処分を解除。9月に入って再び活動停止にするなど、対応が変わりました。

今週、ついに3人目の逮捕者が出る事態にまで発展しました。

大学側は廃部の方針を固め、“事件現場”となった寮の看板には現在、目張りがされています。

「(Q.それまでは廃部の動きがあった?)監督から聞いていたのは、大学側がいろいろ話をしている中では、何かしらの処罰はあるにしても、廃部だけは免れるだろうという見解の話は聞いていました」

「(Q.廃部は免れそうという説明があった?)廃部が本当にないということを伝えられていたわけではなくて、廃部にならないようにさまざまな大人が動いてくれていると。最悪の事態を想定しながらも前向きに、チームの再建に向け、準備を進めていた」

「廃部はないと思う」という趣旨の話を伝えられ、その言葉を前提に、▼部をどうやって再生するか、▼どう犯罪と決別するかなどについて、何度もミーティングを重ねてきたといいます。

「(Q.チーム再建のやり取りを監督としていたのはいつ?)チーム再建に向けて部で集まってミーティングが許されたのが11月初め頃、10月後半から」

ミーティングに際して、部は活動停止処分中であったため、大学からの“許可”を得たうえで行っていたといいます。

「(Q.そういう時はどういうメンバーで集まっていた?)集まれるだけの部員全員で、再建に向けて動き出す意思のある者で。(Q.学生が集まって?)学生もですし、チーム関係者もその場にはいました。ただ、話し合いを進める中では学生が主に発言をして準備を進めていた」

こうした中で、部内から3人もの逮捕者が出たことについては…

「自分たちは再建に向けて動いていたので、そのことに関して、一番は怒りを覚えます」
「反省すべきことであるし、重く受け止めている。このまま終わったら不本意。改善策も考えてきたので、それを実行する機会がほしい」

「(Q.思いを大学関係者に直接伝える機会というのはなかったのか?)現段階で大学側から廃部に関して我々に理由であったりとかそういう旨は伝えられてない状況。(Q.今も全くない?)そうですね。理由であったり、現時点では聞かされていません」
「本当に潔白である生徒が大多数で、数人のせいでこの生活が奪われるというのは、どうしてもチーム競技とはいえど、納得できないというか受け入れられない」

廃部の方針に街の人からは…

街の人
「まじめにやってる子が廃部までいっちゃうと、スポーツ推薦とかで入ってきた子が絶対いるから、その子らも被害者になってしまっているからかわいそう」
「今回、不祥事でニュース騒がれて、ここまで大事態になっちゃうくらいなら(部が)なくていいんじゃないかなと」

部員たちは、繰り返し「潔白」という言葉を用いたうえで、最後にはこう主張しました。

「犯罪を許すわけはないですけれども、ただ本当に私たちは潔白なのでアメフトを続けたい。なぜ、潔白なのに続けられないのかというのが大きい。逮捕者を部内から出してしまったという事実は重く受け止めて、さらに、この犯罪行為に向けて強い認識であったり、対策であったりを進めていくことによって、部の再建をしていけるのではないかと思っています」

関係者によりますと、学内ではあす、理事会が開かれる予定で、この場で廃部についての最終的な結論が出る見通しで、日大は来月4日に記者会見を開くとしています。