2024年3月末で閉館する棟方志功記念館について。記念館の存続を求める声が上がるなか、宮下宗一郎青森県知事と青森市の西秀記市長は、閉館したあとも庭園と建物の両方を残し活用を検討する考えを示しました。

宮下知事は28日午前、青森市の西秀記市長と一緒に2024年3月末で閉館する棟方志功記念館を訪れ、庭園や作品の展示室を視察しました。建設当初に記念館を運営する財団が市と結んだ契約では閉館するときは更地にして返却することになっていましたが、宮下知事と西市長は連携しながら閉館後も再度活用する考えを示しました。

宮下宗一郎知事
「庭も残り、建物も残るという方向で検討しつつ、さらに何らかの形で棟方を継承できるようにしていきたい」

青森市 西秀記市長
「未来の子供たちのために歴史文化、芸術を学べるような場所に活用できないかという意見もありましたので、そういうことを考慮に入れながら今後の活用の仕方について県とか財団と相談していきたい」

記念館の閉館を巡っては市民団体が記念館の存続を求めて活動し約1万7000人の署名を集めていて、県や市などの対応が大きな焦点となっていました。

県と市が閉館したあとの記念館の利活用について言及するのは初めてで、今後は、建物の老朽化やバリアフリー対応の設備が整備されていないなどの課題を踏まえ対応を協議する方針です。