自民党の派閥の政治団体がパーティー券収入を報告書に記載していなかった問題。国会では、「裏金作りではなかったのか」などと野党の追及が続いています。
立憲民主党 石橋通宏 参院議員
「総理、これ単なるミスではないのではないですか?組織的に行われていた裏金作りではないかという批判もありますが、総理、単なるミスではないのではないでしょうか?」
岸田総理
「(岸田派は)対価の支払総額については、訂正はなかったと報告も受けています」
自民党の5つの派閥の政治団体が、政治資金パーティーの収入およそ4000万円分を収支報告書に記載していなかったとして告発されている問題。
先週、公表された去年の収支報告書でも、新たに総額で少なくとも200万円の収入が記載されていないことがJNNの調べでわかりました。
野党は「ミスではなく、裏金作りだったのではないか」などと、追及を強めていますが、この問題について元東京地検特捜部の副部長で自民党の衆院議員だった若狭弁護士も…
元東京地検特捜部・副部長 若狭勝 弁護士
「紛れもなく裏金作りの温床である」
若狭氏は、政治資金パーティーは“裏金作りの温床”と指摘します。
元東京地検特捜部・副部長 若狭勝 弁護士
「派閥に所属する議員に、パーティー券を何枚あなた売りなさいよって、一人一人ノルマが課せられるんです。ノルマ以上のものを売ると、今度は報奨金っていうのが入ってくるんです」
例えば、ある議員がノルマ50枚のところ100枚売り上げたとすると、超過分が功労金という形で議員に戻ってくるといいます。
一方、各派閥の責任者は先週、記載した収入の総額に変わりはないなどとして“裏金作り”を否定しています。ただ、ある現役の派閥の関係者は。
現役の派閥関係者
「確かにパーティー券収入の議員へのキックバックは存在する。派閥が収支を説明できなければ裏金と言われても仕方がない」
告発を受け、東京地検特捜部は、各派閥の担当者に任意の事情聴取をおこなっていますが、若狭氏は捜査の狙いは別にあると指摘します。
元東京地検特捜部・副部長 若狭勝 弁護士
「問題は今言っている (収支報告書に不記載の)合計4000万円の所ではなく、もっと悪質な実質的なところにメスが入れられる一つのきっかけ、入り口になり得るところがポイントなんです」
さらなる「政治と金」の問題に進展する可能性もあると話す若狭氏。火種はくすぶり続けています。
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