ツキノワグマによる人身事故が相次ぎ、記録が残る1979年以降過去最多となる被害件数を更新し続けていることから、秋田県は24日、11月30日までとしていた「ツキノワグマ出没警報」の発令期間を、12月31日までに延長しました。

ことし秋田県内では23日までに、クマによる人身事故が62件70人発生しています。大半が集落や農地とその周辺といった人の生活圏で起きていて、集落内のカキや田畑に残っている農作物(落ち穂も含む)を食べに来ているクマが、多く目撃されています。

クマが冬眠する時期が近付いているものの引き続き注意が必要な状態で、県はクマ出没警報を延長することにしました。
クマが冬眠する12月後半まで、カキや米、米ぬか、生ごみなどからたい肥を作るコンポストなどの管理が重要です。
県自然保護課は次のように2点、注意を呼びかけています。

【食べられるならクマは冬眠しません!!】
クマにとって冬眠は食べものの乏しい季節を乗り切る戦略です。食べものの乏しい年は冬眠入りが早くなる傾向がある一方、冬の間も食べものがあるなら起きていられます(エサを与え続けられている動物園のクマは冬眠しません)。集落にいつまでも食べものがある状態では、それに依存したクマがいつまでも冬眠しないことが起こりえます。集落にある食べものはきっちり管理して、クマに食べさせないことが最重要です。

【クマは渋柿も食べます!!】
秋田県ではこれまでカキが食べられる事例は少なかったですが、今年は例年なら手を出さないものも食べており、渋柿も例外ではありません。これまでの常識にとらわれず、今一度集落内や周辺にある「クマの食べもの」を点検・除去する必要があります。