1941年に創業し「沖縄初の観光ホテル」として知られる那覇市の「沖縄ホテル」が、国の有形文化財に登録されることになりました。一体どんな点が評価されたのか、建築士の案内でその魅力に迫ります。

沖縄建築のこだわりが詰まった「初の観光ホテル」

那覇市大道・県道29号線沿いにある「沖縄ホテル」。”沖縄観光の父”とされる宮里定三が創業した”沖縄初の観光ホテル”です。

この度、その旅館棟など4つの建造物が、国の登録有形文化財に登録されることになりました。

沖縄ホテル3代目支配人 宮里公宜さん
「もう本当に気持ちとしては率直に嬉しいです。建物がこうやって国から認められたっというのは本当に光栄なことだなと思っております」

喜びを語るのは、定三さんの孫で3代目支配人の宮里公宜さんです。

沖縄ホテル3代目支配人 宮里公宜さん
「私たちのホテルは、戦前の昭和16年にオープンしたが、悲しくも戦争で建物がなくなってしまいました。昭和26年にこのホテルでこの場所で第2創業しました。この建物をすごくずっと残していきたいなと」

Q創業者である定三さんはどんな風に見ていると思う?
「創業者も仲座久雄さんも、天国でハイタッチしているんじゃないですか」

沖縄現代建築のパイオニア・仲座久雄。戦後、首里城や守礼門など文化財の復元にも尽力した沖縄を代表する建築家で、沖縄ホテルを設計したその人です。

そんな仲座のこだわりが詰まった沖縄ホテル。今回の文化財登録に携わった一級建築士、山城東雄さん(79)の案内でその魅力を紐解きます。