観覧車をテーマに写真を撮り続けるフォトアーティストの男性がいます。銭湯を営むかたわら、地元の風景にレンズを向け世界に発信し続ける思いとは…。
魚津市にある銭湯「平成松の湯」。昭和初期から続く老舗です。3代目店主を務める黒崎宇伸さんは、もう一つ、フォトアーティストとしての顔を持っています。



黒崎さんは今年、イギリスのグリニッジ天文台主催の世界最大級の天文写真コンテストで日本人で唯一、入選を果たしました。
夜空の月がさが重なる幻想的な1枚。

2020年、2022年にも桜の天文写真が入選しています。


黒崎さんは本業の空いた時間に撮影を行うため、撮影場所は主に魚津市周辺、特にミラージュランドの観覧車に、特別な思いを持って撮影に取り組んでいます。

フォトアーティスト 黒崎宇伸さん:「ちょっとここの観覧車は、僕は他の観覧車と違っていると思っていて、観覧車自体は違わないのですが、通常観覧車っていうのは大きな遊園地だとか、その大都市の商業施設だとか、そういう人の気配っていうかその生身の生活。生活感のない中にあるのが観覧車だと思うのです。ただここの観覧車っていうのは人の暮らしがすぐ横にあって、さらに周りに大自然があると、そういうよりは他の観覧車と差別化したいなと思って観覧車と周りの風景を撮ったら面白いだろうなと思ったのが、この観覧車にこだわるきっかけなのですね」






黒崎さんは40歳をすぎてから本格的に富山の景色を撮り始め、4年前からミラージュランドの観覧車にこだわり撮影を始めました。



これまでカメラに納めたのは数万枚、その中から厳選し200点ほどを作品として残しています。




フォトアーティスト 黒崎宇伸さん:「自信を持って富山は素晴らしい景色があるところなのだよって、胸を張って伝えることができる場所だということを表現したいと思っています。富山の人に対してでもあるし、あとはその富山以外の日本中世界中の人に、地球上にはこんな場所があるということを伝えたいと思っています」




富山の風景にこだわる黒崎さん。レンズを通して表現したふるさとを世界に向けて発信しています。