議員が行う様々な活動のために毎月支給される政務活動費。香川県議会では議員一人あたり毎月30万円交付されています。この政務活動費が正しく使われているか市民団体がチェックを行いました。

「こんにちは。おじゃまします」

市民オンブズ香川の呼びかけで県民が訪れたのは香川県議会の図書室。議員が政務活動費を正しく使っているかチェックする「政務活動費ウォッチング」です。

(市民オンブズ香川 渡辺智子事務局長)「車のリース料なんてね、私的に使ってるんじゃないかとかね。リースが終わったら自分のものにしてるんじゃないかとか、そういうことについて問題点があるところを書いて監査請求している」

議員としての活動を行うために香川県議会では年間360万円支給される政務活動費。領収書などを添えての報告書が必要ですが、支出の一部が違法だとして返還を命じられたこともありました。

「支払先不明の人件費というのを書いてるけど…そうそう、誰かわからないじゃないですか。で受領日だけ書いてる。別に按分もしてないし、ここもあやしい。あやしいやつです。だれに払ったかもわからん」

膨大な報告書をめくっては政務活動費が適切に使われているか確認します。今年は統一地方選が行われたため、有権者に配布する活動報告などでも問題となるケースがあるといいます。

(市民オンブズ香川 太田安由美代表(高松市議会議員))「選挙があるから多めにすって多めにくばりましたみたいなのだと、ちょっと線引きがあいまいになってくるのかなと」

税金から支払われる政務活動費が正しく使われているか。これまでは報告書の閲覧は議会図書館だけで可能でしたが、来年からはインターネットでも公開されるようになり、議員の意識が変わることも期待されています。

(市民オンブズ香川 渡辺智子事務局長)「どなたでも見られますので…ということはつまり議員からみれば、だれから見られても恥ずかしくないようにきちんと説明ができるように使わなきゃいけないという意識が高まるのではないか」


「リース料58万って、いい車に乗ってるけど事務費にしているけどかまわない?リース料は事務費なんです。コピー機や印刷機のリースも事務費ですけど、車も事務費なんです。なぜか」
政務活動費を県民とともにチェックするもう一つの理由、それは議員が税金を使ってどういう活動をしているか知ってもらうためです。
(初めて閲覧した男性)「その人の人となりがよくわかる。議員としてどこいって、家賃払って、何をしたという。選挙民はもっとその人を知らなければいけないけど、知らんやろ」

(市民オンブズ香川 渡辺智子事務局長)「やっぱり議会に変わってほしいと思ったら、県民がいろんな形で目を向けて県民の声がちゃんと届く議会に変えていく、県民の声をちゃんと聴く議員に変わっていただくきっかけになるのではと思っています」

人々の生活をよくするために使われるべき政務活動費。県民は常に見ている、そう議員に意識させることも求められています。
