北朝鮮の国営メディアは「近いうちに複数の偵察衛星を追加で発射する」方針だと伝えています。ソウルから中継です。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、衛星の打ち上げに金正恩総書記が現地で立ち会ったと伝えています。

朝鮮中央通信は、きのう午後10時42分に北西部・平安北道にある西海衛星発射場から偵察衛星「万里鏡1号」を載せた新型ロケット「千里馬1型」を打ち上げ、成功したと報じました。偵察衛星は午後10時54分、「軌道に正確に投入された」ということです。

国家航空宇宙技術総局が近いうちに複数の偵察衛星を追加で発射する計画を、朝鮮労働党中央委員会の会議に提出することになると伝えています。

一方、韓国政府はイギリスを訪問中の尹錫悦大統領も参加した緊急のNSC=国家安全保障会議を開き、南北の軍事合意について一部の効力を止め、軍事境界線付近の偵察活動を復活させる方針を決めました。

今回の北朝鮮の行動が引き金となって南北間の緊張はさらに高まることになりそうです。

アメリカ国務省 ミラー報道官
「北朝鮮が違法に軍事偵察衛星を打ち上げたことを非難する。今回の行為は北朝鮮の孤立を深め、朝鮮半島の安定と繁栄を損なうものだ」

アメリカ政府は今回の発射を強く非難するとともに、北朝鮮に対して外交交渉に応じるよう改めて呼びかけました。

衛星の軌道投入が成功したかどうかについては「分析中」だとしています。