運営する認定こども園で園児が死亡する事件が起きた学校法人・榛原学園をめぐり、静岡県の牧之原市は「牧之原市立細江保育園」の運営について指定管理の期間を1年前倒しで終了させることを断念していたことがわかりました。
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「(榛原学園は細江保育園から)2025年3月末をもって、契約が切れた段階で手を引くということで一応、話し合いが決着した」
牧之原市長としては苦渋の決断だったようです。
2022年9月、通園バスに置き去りにされた河本千奈ちゃん(当時3)が死亡する事件が起きた牧之原市の「川崎幼稚園」。
この川崎幼稚園を運営する榛原学園は「牧之原市立細江保育園」の指定管理者も務めています。
バス置き去り事件の直後、当時の榛原学園の理事長は細江保育園などの運営辞退を市に申し出ていました。
しかし、その後、榛原学園側は一転して申し出は無効と主張し、牧之原市は管理の期間を1年前倒して2023年度末に終了するよう求め協議は平行線をたどっていました。
牧之原市によりますと、11月上旬の協議で、学園側が改めて契約満期の2024年度末まで細江保育園を管理するとの意向を示したため、一方的な指定取り消しはできないと判断、市は学園側に求めていた管理終了の前倒しを断念しました。
<牧之原市 杉本基久雄市長>
「地域の子どもたちが安全に、そして保護者が安全に(子どもを)預けられる体制を構築することが重要。まずは細江保育園をしっかりと市の社会福祉事業団が運営することが第一歩」
榛原学園による細江保育園の管理終了が前倒しされなかったことを受け、河本千奈ちゃんの遺族はSNSで「誰が事件を起こした法人へ子どもを預けたいと思うのか」とつづっています。
細江保育園は、2025年度から市の社会福祉事業団が運営する予定ですが、榛原学園は「川崎幼稚園」について運営を継続する考えを示しています。
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