インドと中国が影響力を競うモルディブで、今月、大統領に就任した中国寄りとされるムイズ氏が、国内に駐留しているインド軍の撤退を正式に要請しました。

インド洋の島国・モルディブで今年9月に行われた大統領選では、中国との関係強化を訴えていたムイズ氏が、インド寄りとされる前職を下し新大統領に就任しました。

ムイズ氏は18日、インド政府を代表して表敬に訪れたキレン・リジジュ地球科学相と面会。大統領選で掲げていた駐留インド軍のモルディブからの撤退を正式に要請しました。

モルディブ政府によりますと、ムイズ氏はインドがモルディブ国民の民主的な意思を尊重するよう要望し、リジジュ氏は「モルディブとの建設的な関係を育んでいきたい」と述べました。

ムイズ氏はこの日、中国の国家主席特使とも面会し、「歴史的な友好関係の新たな章が幕を開けた」として経済分野などでの協力を深めていく姿勢を強調しました。