ーー119番通報の内容は?
「はっきり覚えていません。(119番通報をしたことで)自首した気持ちがありました」
7日の冒頭陳述によりますと、精神障害者認定を受けていた被告と身体障害者認定を受けていた元夫は、同じ作業所に通所していて交際後に結婚。

被告による元夫への暴行などもあり約3年半後に離婚するも、ほどなくして再び元夫の家で同居を始めました。しかし、同居後も喧嘩を繰り返し、時には元夫に暴行を加えることがあったということです。
被告人質問では、終始うつむいたまま、小さな声で答えていた被告。
「暴行を受けながらも元夫はなぜ一緒にいたと思いますか?」と問われた被告の答えは…
「私を見捨てられなかったのだと思います」
17日の公判で検察は、凶器となる複数の刃物の中から、殺傷能力が高い刃物を選び、全身に174か所の傷を負わせるなど、強固な殺意があり、完全責任能力もあったとして、元妻に懲役13年を求刑しました。
一方、弁護側は、複雑性PTSDが影響し、自分の行動をコントロールできず、心神喪失、あるいは心神耗弱状態だったとして、無罪か執行猶予付きの判決を求めました。
判決は28日に言い渡されます。